オーバーホールの必要性

 

 

 

 

今回は、

 

『オーバーホールの必要性』編です。

 

 

 

■『オーバーホール』ってよく聞くけど…

 

『分解掃除』の事です。読んで字の如く、時計の部品を分解して隅々まで掃除することです。

 

時計内部機械には、100個以上もの部品で組み立てられているパーツがあり、部品同士の摩耗や、注油した油の劣化、揮発で精度や動作が鈍くなってきます。そこで、摩耗した部品を取り換えたり、注油をする処置をすることをオーバーホール(分解掃除)といいます。お客様の大切な時計を守るために、オーバーホールは各時計ブランドの正規サービスセンターにお送りいたしております。

 

 

 

■『オーバーホール』は5年に1度

 

過去には、3年ごとにオーバーホールをお勧めいたしておりました。ですが、最近ではムーブメントの部品が劣化しにくい素材を使用していたり、潤滑油の品質向上もされ、オーバーホールは”5年に一度”とお勧めいたしおております。またオーバーホールは機械式時計だけと思われがちですが、クォーツ式時計にも必要です。機械式とクォーツ式どちらも同じ手順でオーバーホールは進みますが、修理価格はクォーツ式の方が低コストです。理由として、機械式に比べるとクォーツ式は部品数がすくないからです。

 

 

 

 

■『オーバーホール』の日数は？

通常だと、早くて1か月から、そのほとんどが約2ヶ月ほど。特殊モデルや、スイスでの修理対応になるとそれ以上の期間がかかる事もあります。

 

 

 

 

■『オーバーホール』の工程

 

①時計の外装チェック

(作動性、防水機能チェック。ガラス、バックルの傷チェック。)

 

②時計の分解

ケース、ブレス、スラップをすべてばらします。

 

③機械の取り外し

ケースから内部機械を外します。

 

④機械の分解と洗浄

機械をすべて分解し。細かな部品はかごにまとめ専用洗浄機で洗浄します。

 

⑤摩耗・劣化部品の交換

洗浄後、各部品を点検し、摩耗で傷んだ部品の交換を行います。

 

④注油と組み立て

新品交換された各部品を注油しながら組み上げていきます。新しい機械を作ることと同様の作業です。

 

⑤精度確認・調整

組上げれられた機械の精度を、測定器で測り既定の精度内に調整します。

 

⑥ケーシングと防水検査

分解掃除された機械をケースにはめ込み、防水機能を検査します。

 

⑦ブレス・ストラップの取り付け

ケースにブレスレットもしくはストラップを取り付け、本来の腕時計の姿に戻ります。

 

 

これだけの工程の中で、時間をかけるのは、精度調整…つまり検査工程です。オーバーホールされた腕時計を、人が使用している状況と似た環境で検査をします。似た環境とは、あらゆる姿勢を設定すること。文字盤を上向きにする、文字盤を下向きにする、リューズを下に向ける、腕に着けているときのように振りを付けるなから…などです。その中で少しづつ規定内の精度に調整していく。この工程に時間を費やします。

 

 

 

 

また、お客様の声で、

 

確かに、時間が狂わないのでいいんじゃないの？ってお気持ち察します。しかし、精度に問題はなくとも、パーツの摩耗と油の劣化同様、防水性能は年数と共に劣化していっています。この防水性能、これ結構重要です!!　

目に見えないものですのでついつい見逃しがちなんですね。

 

 

防水性の劣化とは、腕時計は、ケースと裏ブタの間に、パッキンが仕込まれています。そのパッキンが、硬くなったり、痩せてきたり経年劣化しくことで防水性能は落ちています。その状態のままいつものように使用していると、ケース内部に、手洗い、汗などで湿気や水が流入し、機械や文字盤、針などが錆びてしまう原因になってしますのです。

 

 

もし錆びるとどうなるか…

 

 

 

錆びてしまった部品はすべて新品に交換する必要があります。こうなったら修理代はかなり高額になってします!!　そのような経験された方あまりないとは思いますが、そうなったときの失望感は私たちもなんとも耐え難いんです( ；∀；)　

 

 

 

というわけで、定期的なオーバーホールを私たちはご案内いたしております。

 

 

 

特に、当店の取扱う商品は、皆さん特別な思い手に入れている方多いと思います。大切にしていただくためにもお勧めしたします。

 

 

 

良いものをずっと良い状態で。

 

 

 

オーバーホールについて気になることやご質問がございましたら是非お問い合わせくださいませ。

 

 

 

よろしくお願いいたします。